とある休日、天気のいい日に見た光景
とある休日。
雲ひとつない青空の下、小学生年代のサッカーの試合が行われていました。
グラウンドには、ボールを必死に追いかける子どもたち。声を張り上げるコーチ。熱心に応援する親御さんたち。
そんな平和で活気ある光景の中で、私はある“衝撃的な場面”を目にしました。
「だからダメなんだよ!」「そんなんじゃ無理だって言ってるだろ!」
試合中にもかかわらず、ピッチの外から浴びせられる怒鳴り声。
言われた子どもは明らかに動きが鈍くなり、自信を失っている様子でした。
指導のつもりなのかもしれない。でもそれは、“叱る”を通り越して、“潰してしまう”行為だったのです。
「叱る」と「否定する」は違う
私たち指導者や親は、どうしても「良くなってほしい」「もっとできるはずだ」と願ってしまいます。
その気持ちは尊いです。でも、それが「否定の言葉」になってしまっては本末転倒です。
「だからダメなんだ」
「やる気がないなら帰れ」
「そんなプレーじゃ通用しない」
このような言葉は、子どもたちの心を閉ざします。
育成年代にとって、もっとも大切なのは失敗を恐れずチャレンジできる環境。その真逆が、否定から始まる声かけなのです。
サッカーやフットサルを通して育てるべきもの
サッカーもフットサルも、技術や戦術はもちろん大事です。
でも、僕が育成年代で本当に育てたいのは、「自信」「楽しむ心」「仲間と関わる力」など、人間としての土台です。
特に現代のサッカーやフットサルは判断スピードと個人技が問われる競技。
その中で「失敗しても次にまたチャレンジする」という安心感があるかどうかで、プレーの質も思考の深さもまったく変わってきます。
親とコーチができる“最高のサポート”とは?
親は、子どもがサッカーやフットサルを楽しめる環境を整える、最初の“味方”です。
コーチは、子どもの可能性を信じて、道を照らす“ガイド”です。
その役目を果たすためには、「できなかったところ」ではなく、「できたところ」をまず認めてあげること。
うまくいかないときには「どうすれば良くなるか」を一緒に考える姿勢が大切です。
たとえば、
- 「今日のドリブル、よくチャレンジしてたね」
- 「あのパスは狙いは良かった。次はどこに出せばもっとよくなると思う?」
こんな声かけが、子どもたちの心を動かし、自ら考えて成長していく力を育てるのです。
ロックブックFCの現場から
ロックブックFCでは、「楽しく、個人技を磨く」ことをコンセプトにしています。
なぜか? それは、育成年代にとって「楽しい」ことが最強の成長エンジンだからです。
楽しいからこそ、自分から技術を磨こうとする。
楽しいからこそ、仲間との関係も前向きになる。
楽しいからこそ、サッカーやフットサルが“自分の居場所”になる。
そして大人たちは、“否定”ではなく“応援と導き”で、子どもたちを後押ししていく存在であるべきだと、私たちは信じています。
もちろんある一定の厳しさも求めます。( ̄ー ̄)ニヤリ
終わりに:未来のプレーヤーに、今できること
「だからダメなんだよ」その一言で、子どもの心にブレーキをかけていませんか?
私たち大人が変われば、子どもたちはもっと自由に、もっと大胆にプレーできるようになります。
サッカー・フットサルは、人生を豊かにする素晴らしいスポーツです。
だからこそ、まずは子どもの心に火を灯す声かけから始めましょう。
未来のプレーヤーたちが、自分らしく輝けるように。